生活の防犯を見直しませんか?

DV対策でできること、DVの証拠になるものとは?

DV(ドメスティック・バイオレンス)は、大きな問題です。

警察や相談機関へのDVに関する相談件数は、年々増える一方です。
下手をすると、命に関わる問題なのです。


今回は、配偶者や恋人などからDVを受けた場合、どうやって被害を最小限に食い止めるのか、そして、どうやって加害者に償ってもらうのか、について基本的な知識を紹介していきます。

DVを受けている方や、DV被害者が近くにいる方は、本記事をぜひ参考にしてみてください。


DVの対策でできること、とは?

まずは、DVを受けたときにどういった対応をとるべきか、DV対策を確認していきましょう。

1 証拠を集める

まずは、DVを受けているという証拠を集めましょう。証拠があれば、あとから慰謝料を請求したり、離婚を求めたりするときに有利になります。

逆に、十分な証拠がそろっていないと、相手がDVの事実を否認すれば、離婚や慰謝料請求をしたくてもできません。そしてほとんどのDV加害者は、証拠もなしにDVの事実を認めることはしないでしょう。

DVの被害から安全に抜け出したいなら、DVの証拠を集めることは必要不可欠です。


2 婦人相談所などの相談窓口に相談する

DVを受けている人の多くは、「そうはいっても自分の受けているDVはたいしたことがない。
もっと大変な人もいるから」と被害を矮小化する傾向があります。しかし、そういった被害の矮小化がさらなる被害につながっていくのです。


まずはひとりで悩まずに、信頼できる人や相談機関に相談しましょう。女性相談センターや、お住まいの自治体の相談窓口に連絡してみましょう。


3 近くの交番や警察に駆け込む

身体的な暴力がある場合には、近くの交番や警察に駆け込みましょう。
最近の警察はDV被害者に対する対応も学んでいます。

緊急事態だと判断されたら、その場で加害者を逮捕できる可能性もありますし、被害を拡大させないために避難シェルターを紹介してくれる可能性もあります。

4 いつでも逃げるために資金や荷物を準備しておく

いつでも逃げ出せるように、通帳や印鑑、カード、荷物などを準備しておきましょう。


加害者がいないすきを見計らって家を出られるようにしておきましょう。
実家など、身を寄せられる場所がある場合は、隙を見計らって、加害者から距離をとることが有効な対策です。


5 DVに詳しい弁護士に相談する

DVに詳しい弁護士に相談してみましょう。
どうやったら離婚できるか、や、慰謝料はどれくらいとれそうか、などを教えてくれるはずです。

弁護士に相談するには、通常、相談料というものがかかります。30分で5千円程度のところが多いようです。しかし、なかには専業主婦(夫)で、弁護士に依頼する資金がない、という方もいるでしょう。


そういった方の場合、法テラスを利用してみましょう。法テラスでは所得制限つきではありますが、無料で相談に乗ってもらえます。


DVの証拠になるもの、とは?

DV加害者に慰謝料を請求したり、離婚を求めたりする場合には、証拠が必要になります。
ここでは、DVの証拠としてどういったものが有効か、をみていきましょう。

暴力で受けたケガの写真

暴力を受けたときの怪我の写真は証拠になります。


あざになっていたり、血が出ていたりした場合、写真にとっておきましょう。

できれば、暴力を受けてからあまり時間が経たないうちに写真を撮って、いつ・どこで・どのような暴行を受けて怪我をしたのか、という情報も一緒にメモしておきましょう。

医師による診断書

医師による診断書は強力な証拠になりますので、のちのちのことを考えて、怪我をした場合などは病院に行くようにしましょう。
また、DVによって、精神的な問題が出た場合は、その旨を医師に伝え、診断書を書いてもらうようにしましょう。

暴言の録音、録画データ

暴言の録音や録画データも証拠になります。

離婚や慰謝料請求を考えているけれど、証拠がない、という場合は、スマホやICレコーダーを常に持ちあるき、暴言を録音するチャンスを狙いましょう。

家計簿

経済的DVを受けている場合には、家計簿や預金通帳なども重要な証拠となります。
たとえば、専業主婦(夫)なのに生活に必要なお金を渡してもらえない、というような場合、家計簿や通帳のような、日々の生活費の流れがわかる記録が証拠となり得ますので、日頃から家計簿などをつけておくと良いでしょう。


警察や相談窓口への相談記録

警察や相談窓口への相談記録も証拠となるので、相談はまめにしておきましょう。


警察や、婦人相談所などの相談機関では、DVについて相談をしたことが必ず記録されます。相談をしていたという事実自体が、何らかのDV被害を受けていたという状況証拠となります。

家族や知り合いの証言

DVについて相談していた場合、家族や知り合いの証言も有効です。

また、大声で暴言を吐かれたり物を投げられたときの、声や物音を近隣住民が聞いていた場合などは、隣人の証言も証拠となります。

日記

手書きの日記もDVの証拠となります。

何月何日に、どういったシチュエーションでどういったDVを受けたのか、を詳しく記載しておきましょう。

ワープロやスマホのメモなどは、後から書き換えることもできてしまうという点から、証拠としては欠点がありますから、DVに関する日記などはなるべく手書きにしましょう。


DVは目に見える暴力だけじゃない。証拠を集めて、行動しよう

DVには様々な種類があります。身体的な暴力から、言葉の暴力(モラル・ハラスメント)、生活費を渡さないなどの経済的暴力、避妊をしない、性行為を強要するなどの性的暴力、など多岐に渡ります。

どれかひとつでも心当たりがある場合は、証拠を揃えて、警察か弁護士、信頼できる人などに相談しましょう。


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